FPJP編集部
そもそも為替とは何?
為替(かわせ)には国境またがない内国為替、国境をまたぐ外国為替があります。一般に為替(かわせ)というと外国との通貨の交換レートを意味することが多いので、そのように覚えていればよいかと思います。
外国為替はドル・円など異なる通貨間でされて、異なる通貨間での交換を伴う特徴があります。
外国の金融商品購入、商品輸出入など国際的取引は外国為替が利用されます。
例えば、日本のトヨタがアメリカへ自動車を輸出して販売したときに、代金はドルでうけとりますが、その一方で日本の従業員に対しての賃金は日本円で払うことになります。このときに、受け取ったドルを円に変えてから払う必要がありますよね。
為替と私達の生活との関係
私たちの生活に為替は一見離れた存在のように見えて実は複雑な繋がりがあります。
その一つとして金利があります。
金利は国家間の為替取引によって変動します。金利は資金の需要と供給のバランスを加味して決められていまして、お金の量が一定である場合に、需要が高いときに金利は上がり需要が低いときに金利は下がります。
その国家間の為替金利により輸入品の値段変動等が生ずることもあり購買市場の私たちにも大きな影響があります。
為替の歴史
かつてブレトンウッズ体制と呼ばれる固定為替相場制が適用されていました。
しかし基軸通貨国である米国においては、各国の内情変化により、国際収支の赤字が続いており、ドルの流出が続き国際通貨不安が起きる事態になってしまいました。
この不安によるドルへの不信感から脱出するのが困難と考えられ、25年間続いてきたブレトンウッズ体制は1971年に終わりを迎えました。
各国はこれまで適用されてきた固定為替相場制から変動為替相場制への移行が余儀なくされました。
FP先生
為替レートはなぜ変化していくの?
為替レートは需要と供給のバランスにより、適正な価格で推移しています。
一般的に買う人が増える(需要が増加する)と価格は上がり、その逆で買う人が減る(需要が減少する)と価格は下がる仕組みがあります。
また国家間の経済情勢や国際情勢の変化により為替レートが大きく変動することもあります。為替レートの変動は、石油、石炭、天然ガスといった私たちの生活に関わるような天然資源の価格設定にも大きく影響します。
為替レートの調べ方
為替レートの調べ方として最近では様々やメディアによる様々な解析ツールが存在します。
調べ方として具体的には新聞、雑誌、週刊誌、長期統計、インターネットなどのメディアがあります。そのなかでインターネットは最新の為替レートを調べらられるのでおすすめです。
リアルタイムで為替レートを確認できるサイト
例えばInfoseekマネーやYahooファイナンスなどがあります。これらは為替レートを調べる手法としてはもちろん、過去のデータも参照できるツールなので比較をしたい場合にもおすすめです。
為替レートの見方を教えて!
為替レートを見る上でよく聞く言葉として円高・円安があります。
円高と円安
円高は円の価値が上がることで、円安は円の価値が下がることを言います。
これらは取引によって常に変動を続けています。
また、テレビや新聞等で「1ドル115円から115円20銭で取引されています」という表記を見た事があるかもしれません。
この場合、1ドルを購入する場合は115円で、1ドルを売る場合は115円20銭であることを意味し、買値と売値の値段の差はスプレッドと呼ばれます。
為替レートの予想はできるの?
将来の為替の変化を予測する方法として「テクニカル分析」という方法があります。
簡単な考え方として過去に起こった経済情勢変化や国際的な変化から同様、または似た事柄が起きた時に当時の為替レートの変化や影響のデータから将来の為替レートを予想するといった意味です。
原因を調べることにより為替レートのおおよその変動パターンも読み取れるようになります。
また、最近では人工知能によって予想されるのではないかといったようにITの進化により今後ますます期待されます。
為替のまとめ
為替とは一見私たちの生活から遠いように見えて、実は切っても切り離せないような深い関係があります。
私たちが輸入製品を買うとき、天然資源を使うとき、これらに掛かる価格は為替レートの推移によって影響を受けているのです。
このように為替は経済が回っていく上でとても重要な役割を担っているのです。