退職金の受け取り方 一時金と年金とどちらが得ですか。

デコ(千葉県)

解決済み 2011年12月01日
56歳男性です。年明けに勤続33年で早期退職する予定です。早期退職の優遇制度を利用すると合計で3,900万円の退職金になる見込みです。これをすべて一時金で受け取ると所得税と住民税の合計で320万円の税金になるとの試算ですが、退職金のうち1,200万円分を年金で受け取ることもできこの場合退職時の税金は合計で110万円程度との試算です。1,200万円を年金で受け取ると利息により受け取り額は最終的にさらに90万円増になるようですが、税金が総額でどのくらいになるかが分かりません。退職金は一時金で受け取るほうが得との情報を見かけますが、1,200万円分を年金で受け取ると、初期の税金の差額である210万円を超える税金が課されるものでしょうか。住民税や国民健康保険料も含めおよそどのようになるのでしょうか。
よろしくお願い致します。

No.655

質問者からのメッセージ

2011.12.10

たくさんのご意見・ご回答ありがとうございました。現時点、年金で受け取ることにしようと思います。

回答 5件

ベストアンサーに選ばれた回答です!

伊勢谷 ファイナンシャルプランナー
所属:株式会社 VLIP

デコさん、初めまして。
さいたま新都心の株式会社VLIP FP村川でございます。

ご質問につきまして、早速お答えしてまいります。


>退職金を一時金として受け取った時の税金は以下の式に当てはめて計算します。

*所得税(20年以上勤続の場合)
課税退職所得金額=[退職一時金ー{800万円+70万円×(勤続年数―20年)}]×1/2
所得税=課税退職所得金額×超過累進税率
超過累進税率は所得税を計算する上では共通の税率ですが、課税退職所得金額が900万円超から1,800万円以下の場合は(33%-153.6万円)になります。
国税庁のホームページでも計算できます。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2260.htm
*住民税
住民税=課税退職所得金額×10%×90%
最後に90%をかけるのは、退職金の場合は特別徴収となるからです。
住民税の計算については、以下のサイトが参考になります。
http://tt110.net/23taisyoku1/S-taisyoku-jyuminzei.htm


>退職金を年金で受け取る場合は、公的年金等控除が適用されます。
65歳未満までと、65歳以上では控除額の算定式が違ってきます。
計算式は、以下の国税庁のホームページを参照してください。
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1600.htm
現在56歳男性ですと、特別支給の老齢厚生年金報酬比例部分は62歳からの支給開始となります。
退職金を年金で貰った場合には、この報酬比例部分との合算金額に控除が適用されます。

>一時金で受け取る場合と年金で受け取る場合でどちらが有利か
企業年金の運用利回りを上回る利率で資産運用ができれば、一時金で貰って自分で運用したほうが得です。
企業年金連合会の最近10年平均の運用利回りは1.58%だそうです。
会社によって予め3%等と固定で運用利回りを決めている場合が多いので、会社の担当者に問い合わせてください。
年金の運用利回りを上回る利率の投資商品はいくつもあります。それなりにリスクを覚悟し、適正なポートフォリオを組めば自分で資産運用するのも良い方法ではないでしょうか。

⇒続きあり
デコさん

株式会社VLIP 村川です。

3,900万円のうち1,200万円を年金でもらった方が得か、退職一時金でもらった方が得かというご質問で宜しいでしょうか。
これは、あなたが退職後に働いて収入を得るかどうか、他に収入があるかどうかで、年金(雑所得になる)に掛る税率が違ってくるので、一概に言えないところです。
仮に、年金以外に所得が無く、年金のみで暮らすと仮定した場合のシミュレーションをしてみました。

まず、税金の部分について以下をご参考になさってください。

*3,900万円を退職一時金でもらった時の税金の額
 課税退職所得金額=[3,900-{800万円+70×(33-20)}]×1/2=1,095万円  
 所得税=1,095万円×33%-153.6万円=207.75万円  
 住民税=1,095万円×10%×90%=98.55万円
 合計=306.3万円
*2,700万円を退職一時金(1,200万円を年金にまわす)でもらった時の税金の額
 課税退職所得金額=[2,700-{800万円+70×(33-20)}]×1/2=495万円  
 所得税=495万円×20%-42.75万円=56.25万円  
 住民税=495万円×10%×90%=44.55万円
 合計=100.8万円
*1,200万円を年金でもらった時の公的年金等控除後の税金の額
 (仮定:企業運用利回り1.5%、60歳から10年間に均等でもらったとした場合)
 資本回収係数(1.5%、10年)=0.10843
 60歳~61歳末 1,200万円×0.10843=130.116万円 (130万円)
    130万円-70万円(公的年金等控除)=60万円
    60万円×5%=3万円  2年で6万円

 62歳~64歳末 1,200万円×0.10843=130.116万円 (130万円)
 (仮定:報酬比例部分の年金額が130万円とする)
    (130万円+130万円)×25%+37.5万円=102.5万円(公的年金等控除額)
    {(130万円+130万円)-102.5万円}×5%=7.875万円
    企業年金に掛る税金はこのうち約3.9万円で、3年で11.7万円

 65歳~69歳末 1,200万円×0.10843=130.116万円 (130万円)
 (仮定:老齢厚生年金130万円+老齢基礎年金66万円とする)
    {(130万円+196万円)-120万円(公的年金等控除額)}×10%-9.75万円=10.85万円
    企業年金に掛る税金はこのうち約4.3万円で、5年で21.5万円


以上を総括すると、3,900万円を退職一時金でもらった場合と2,700万円を退職一時金でもらい、残りを年金とした場合の税金の差額は以下のようになります。
 306.2万円-(100.8万円+6万円+11.7万円+21.5万円)=306.2万円―140万円=166.2万円
 税金だけでみた場合、年金でもらった方が166.2万円も得という計算になります。
 さらに、10年間に1.5%の利回りで受け取る場合の総額は、1,301万円ですから、100万円以上のお得と言えます。

 ただし、10年間に平均2%の運用ができたとすると、1,200万円は10年後には1,200万円×1.219(終価係数)=1,462.8万円となっているので、本当にどちらが得かは難しいところです。

2011.12.05


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河村 富夫 ファイナンシャルプランナー
所属:FPオフィス武蔵野
エリア: 東京都 小平市


デコ(千葉県)さん FPオフィス武蔵野(http://fpofficem.com/)の 河村です。

「退職金は一時金で受け取るほうが得との情報を見かけますが、年金で受け取ると、
初期の税金の差額である210万円を超える税金が課されるものでしょうか。
住民税や国民健康保険料も含めおよそどのようになるのでしょうか?。」ですが


1.現在のご時世を考える時、公的年金を企業年金や個人年金で補うことが出来る方は、
  その選択をするのがベターと考えます。まさにデコ(千葉県)さんはその該当者ですね。
   老後が安心して生活できます。

2.ですから、「退職金は一時金で受け取るほうが得との情報」はあまり信じられません。
   企業年金以上の運用利回りを得ることが出来れば別ですが、普通の方が株式や債券・
   投信等で運用しても殆ど不可能に近いと考えた方が良いと、思います。

3.「差額である210万円を超える税金」は年金を受給する時に、年金控除をした後に税金
    計算をして掛りますが、将来の受給時です。

4.健康保険は、2年間任意継続にした方が、今までの健保のメリットが持続出来る
  のでその方が良いと思います。2年後に国民健康保険へ移行のステップです。
  詳細は総務部等にご相談した方が良いと思います。

 少しでも、ご参考になれば幸いです。

ありがとうございました。大変参考になりました。
退職金を一時金で受け取ると優遇されるようですが、年金で受給した場合も年金控除後に課税されるから判断はかなり難しいのですね。早期退職後もできれば新たな仕事が見つかれば働きたいと考えています。これから税率は上がることが予想されるようですし、ますます迷ってしまいます。健康保険についても適切なアドバイスありがとうございました。

2011.12.01


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伊藤  誠 ファイナンシャルプランナー
所属:株式会社FP知恵の木

退職金という一生に1度、大きな選択になりますので最も有利な方法を選択しなければなりませんね。
また、退職後の生活設計も意識しなければなりません。
ご質問の件ですが、退職後のその他収入予定・期間により有利な選択方法が異なります。
千葉県在住のようですが、私も高校まで千葉で生まれ育ち、クライアントも千葉におり月に何回か千葉で仕事をしています。
当社ホームページをご覧になり、よろしければ1度お会いしてご相談いただければお役にたてると思います。

ありがとうございました。参考にさせていただきます。

2011.12.01


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石井 詳文 ファイナンシャルプランナー
所属:石井ファイナンシャルプランニング
エリア: 愛知県 愛西市

税額に関する計算が間違っているように思えます。
具体的な相談は却下しますが、計算式は
退職所得の金額=((退職金ー(40万×勤務年数))の半分
それに国税庁のホームページに税率が載ってます。
でも、年金で受け取る場合は何年か分けて受け取りますので1年の雑所得を分割
の年数で掛けて210万を超えない金額ならば年金で受け取るのもいいと思います。
一度考えてみてください。
ありがとうございました。

2011.12.01


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關 雅也 ファイナンシャルプランナー
所属:有限会社 新世紀
エリア: 東京都 町田市

まず、一括受け取りの計算式

39,000,000-(400,000×20+700,000×13)=21,900,000 ← 退職控除語の金額
21,900,000÷2=10,950,000 ← 課税対象所得
10,950,000×33%-1,536,000=2,077,500 ← 所得税

10,950,000×13%-310,000=1,113,500 ← 住民税

2,077,500+1,113,500=3,191,000円 ← 税額

1200万円を年金にした場合

39,000,000-12,000,000-(400,000×20+700,000×13)=9,900,000 ← 退職控除語の金額
9,900,000÷2=4,950,000 ← 課税対象所得
4,950,000×20%-427,500=562,500 ← 所得税

4,950,000×10%-100,000=395,000 ← 住民税

562,500+395,000=957,500円 ← 税額

3,191,000-957,500=2,233,500円(差額)

さて、年金受け取りに対する税額はというと、
何年で受け取るかによって年金額が変わり、年金額が変わると控除額が変わる。
=課税対象所得が変わるので税額も変わる。
ので、ここでは計算できません。

公的年金の予想運用利回りがどれくらいなのか、不透明です。
ただ、公的年金で受け取ると控除が受けられるので、上記差額の223万円余りと
今後受け取る年金の控除額以上の利回りを確保するには、何年で年金を受け取るかによって
必要利回りが計算できます。

一般的な税率(所得20%、住民10%)で、金利0で10年受け取りとして、
年36万円×10=360万円
*他の公的年金と合算しての課税対象額が330万円~695万円という条件。
 もちろん課税対象額が税率の下のランクになれば下がります。

つまり、年平均利回りが高額定期預金や国債以上の利回りが確保出来る運用方法を知っていれば、
一括受け取りをしてご自身で運用した方が良くなります。
*ちなみに、年4~5%の利回りならさほど難しくはありません。




ありがとうございました。大変参考になりました。

2011.12.01


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