生保5社が順ザヤに転じたと報道がありました。

2013.11.30


2013年11月28日のニュースで「TDホールディングス・ソニー生命・富国生命・アフラック・アクサ生命の5社が新たに順ザヤに転じた。」と有りました。

日本生命と明治安田生命は既に昨年9月の中間期で順ザヤになっていたようです。

残る4社も損失幅を縮小したとの報道でした。
では生保の過去を振り返ってみましょう。

今年4月に保険料に対して生保各社の対応が別れていると報道がありました。その別れ方を見ると、
○若年層・シニア層の新規開拓を狙った第一生命と朝日生命は値下げに踏み切ったようです。

○明治安田生命は値上げに踏み切ったようです。

これを見てください順ザヤに転じたのは保険料を値上げした生保です。
まだ逆ザヤが残っている生保は値下げに踏み切った生保と理解できます。

もう一つ重要な点が有ります。

・保険の専門家が中立公正な立場で、
・多くの保険会社の商品から
・お客さんにあった保険商品を
・相談料無料で厳選します。

このテレビCMみなさんご存じと思います。
多くの方がこの大手乗合代理店へ相談に行かれ自分にあった商品を勧めてくれたと保険契約されたことでしょう。

この大手乗合代理店が昨年国税局と金融庁から取り調べを受けました。


女子プロゴルファーの冠スポンサーだったそうです。冠スポンサーになれるだけの会社であれば所得も相当数あるでしょうし、当然ながら多く商品が販売されていると見ます。当然国税局のことですからこの点は見逃さないでしょう。


国税局から消費税脱税の疑いで捜査があったそうです。

羽振りが良いから女子プロゴルファーの冠スポンサーにもなれます。羽振りが良いから消費税脱税もできます。所得が少なければ脱税したくてもできません。過去においても全て脱税した所は、みんな儲かっていた企業や会社です。


では何故儲かったか?
どのお客さんにも一番手数料の高い保険会社の保険2社を「お客さんに一番あった保険」と勧めていたことが発覚したからです。


この手数料が高い保険商品の中には、乗合代理店の創設者の出身保険会社があり、保険会社との癒着などその保険会社も当局調査を受けた経緯があります。
今回順ザヤに転じた保険会社の中に乗合代理店創設者の出身保険会社も含まれていました。


ところでみなさんの中には、「保険手数料」と言ってもピンと来ない人もみえるかもしれません。
「そんな話し契約する時に聞いていない」とおしゃる方もみえるでしょう。
この点を説明すると長くなりますのでまた別でお話しします。

確かに契約の時に説明をしておりません。
しかし保険も手数料を取られていることは確かです。
もし手数料の話しを勧誘した人がお客さんに話したならばお客さんは契約しないと思います。

証券会社の窓販で株式を売買するときの手数料が25%と言われて、世間は手数料が高い高いと言っていましたが、
保険もお客さんから手数料を保険料の中から徴収しています。

保険の手数料は初期手数料と管理手数料の名目で徴収しています。

初期手数料はお客さんが契約した時から毎月1年間、お客さんが支払った保険料から徴収されます。
管理手数料は、契約2年目からお客さんが解約するまで初期手数料と同じように保険料から徴収されます。

同じ商品を契約させても手数料は、
個人代理店で取り扱える保険会社が一社のみの所が貰える初期手数料が平均して60~70%・管理手数料が7~8%。乗合代理店では平均初期手数料が90%・管理手数料が10%。
保険外交員も同様の名目で入ります。

彼や彼女らには基本給も労災保険も有りません。
この手数料が唯一の収入源なのです。
販売に関わる全ての物に対する費用から交通費など経費も自腹です。
保険会社が出しているにではありません。
なぜならば彼女彼らの立場は個人事業主という立場だからです。

彼ら彼女らがお客さんとトラブルを起こして裁判沙汰になった場合、保険会社は個人事業主だから会社に責任はない。
個人で責任を負って貰うと保険会社の人が話してくれたことが有ります。

このような環境の中で彼ら彼女らはあなたに商品案内しているのです。

捜査を受けた乗合代理店が保険会社から受けていた初期手数料はこれを遥かに上回る127%だそうです。
個人代理店の初期手数料の平均でも60~70%ですから株の売買手数料の3倍です。

それも株の場合、手数料が取られるのは売買した時だけです。
それに比べ保険は毎月と取られます。

この事実をお客さんがしったら契約すると思いますか?

保険を契約する時に直ぐに解約しないように。
解約すると元本割れすることを注意されたと思います。
7~8年ぐらいは解約しないように言われたと思います。
保険はなぜそうなのかの説明にリスク商品だからと説明を受けた人もみえるかと思います。


本当の理由は担当者にこれだけのお金が手数料の名で流れていくからです。
契約する前に1年以内に解約した場合の解約金を聴いてみてください。
半額も有りませんよ。


昨年末、この保険の手数料について金融審議会でも問題になりました。
「多くの保険会社の商品の中から、あなたにあった保険商品を無料で選びます」と言って一番手数料の高い保険をどのお客さんにも勧めていたことが問題となり、手数料についてお客さんに言うか言わないかで議論されたようですが、結局言わなくても良いことになりましたので、今までどおり保険募集人は手数料について言わないでしょう。


保険の担当者がお客さんに教えないことなど沢山あります。
事実をしると契約してもらえなくなるからです。

保険の担当者も大事な事を教えることもあります。
しかし教えている内容は嘘の内容を教えています。
それは契約をとるために嘘の情報をお客さんに流して契約を取っています。

お客さんは保険について知らないことが沢山あります。

例えば「私は保険の専門家FP」をアピールしているFPがいますが、
本当の保険の専門家は、保険会社の本社で保険商品の開発やお客さんから集めた保険料を運用している人達です。

開発や運用に携わっている人達からみれば保険の専門家を名乗る人達も保険を販売する人。
保険募集人の一人に過ぎないでしょう。


 

 

 

 


 


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