付加価値を生む人にお金を貸していれば・・・

2015.10.05

お金儲けの原点は加工をして付加価値を生む事である。お米を使ってお寿司を握ったり、チャーハンを作ったりするのだって、そのお米に付加価値がつくから高く売れるわけです。

 ところが、金貸しはただお金を貸しその利息をとろうとする。お金を借りた人がそのお金に付加価値を付け儲けるのであればわかるのですが。一昔前の銀行は、商売人の商売のやり方を見て、確実に利益を上げていると思えば、安心してお金を貸しました。お金が街にあふれ、お金さえ出せば金利を払ってくれる人が出てくると、絶対安全で保証付きの金融商品にお金を出すようになってきました。

 絶対安全な商品とは、一流銀行や証券会社が保証付きで売り出している証券のことです。証券を発行した一流金融機関はそのお金を使って株を買い占めたり金利の付く商品に投資したりしました。

 M&Aもそれなりに効果がありましたが、だからといってそんなに長く続くものではありません。

 それと同時に家を買うだけの資格のない収入の少ない人に、返済は後回しでよいといってローンで家を買わせ、その担保不動産つきの債権を一流保険会社の保証付きで債券として売り出したのです。返済期限が来ても返済の出来ない人にお金を貸しているわけですから、不良債権としてこげつくにきまっています。

付加価値を生まない人にお金を貸しても、お金が増えないのは当然です。世界的な金融不安は銀行のこうしたことから起こった事なのです。


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