相続で得た不動産の対処方法について
2015.08.21
親の住んでいた家を分けるとき、現物分割、換価分割、代償分割と共有という方法があります。
その不動産を兄弟姉妹で相続する場合には「共有」名義になるが、後々大きな問題になることが多く。なぜなら、共有名義の持分は、売りたくても持分だけ買ってくれる人はいませんし、また、共有になっている自宅は、全員の賛成がなければ建て替えることも売ることもできないからです。
更に、面倒なのは、共有のまま兄弟姉妹が亡くなった後は、その子どもたちが共有持分を相続することになります。
どこにいとこがいるのか、また何人いるのか、さっぱりわからなくなるという事態に陥りかねないのです。
こうしたことを考えると「共有」は避けた方がよいでしょう。
もし、共有名義にしてしまった上でどうしても「自宅の共有持分を買い取ってほしい」と他の兄弟姉妹から言われた場合どうするでしょうか。
本来であれば、親に遺言を書いてもらっておくことが先決です。
「親の面倒を見た子どもに自宅を相続してほしい」旨の遺言があれば、話し合いで他の兄弟姉妹に納得してもらえればベストです。
代償分割
もし、他の兄弟姉妹が「それは納得できない」という場合は、本人が自宅を相続する代わりに、他の兄弟姉妹に自分の預貯金から金銭などを支払う「代償分割」という方法もあります。この場合、必ずしも法定相続分どおりに渡す必要は無く納得のいくよう話し合って決めればいいです。
「また、もめる」と思うかもしれないが、家を相続出来ると考え時間をかけてじっくり資金を準備してはどうでしょうか。
換価分割
それでも意見が合わない場合は、自宅を売却し代金を他の兄弟姉妹と平等に分ける「換価分割」という方法も検討した方がよいかもしれません。
いずれにしても、他の兄弟姉妹と仲違いしたりしないよう、早いうちから親も交えて話し合っておくのが宜しいかと思われます。
この記事を書いた専門家
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岩橋 栄子
ファイナンシャルプランナー 岩橋 栄子
13 20
- 得意分野
- 高齢者福祉・障害者福祉、もめない相続、現物件は賃貸か売却か、優雅な老後を海外で暮らす