病院の紹介状と診療情報提供料
2014.09.30
病院など紹介状なしで受診すると医療費が高くつく?
ちょっとしたかぜや怪我でも病院で診てもらいたいという人がいますが、大病院や大学病院の本来の役割は、高度医療の提供や難病の治療・研究です。
そのため、医療施設が本来の目的で機能できるように200床以上の医療施設を受診するときには、「紹介外来制」がとられ、原則として、診療所などの医師の紹介状が必要になります。
紹介状なしで大病院や大学病院を受診した場合、病院によって異なりますが、1000円~5000円程度のお金が別途かかります。これは保険対象外なので、すべて患者負担です。
紹介状(診療情報提供書)
紹介状には、基本情報、紹介の目的、現在の主症状や病名、治療経過、投薬内容、アレルギー歴等が含まれます。また、必要に応じて、レントゲン写真や血液検査等各検査データの資料を添付することがあります。
診療所の医師に紹介状を書いてもらった場合、診療所に診療情報提供料を支払い、その時の診療所の診療費に含まれます。紹介状の作成については、添付する検査データの有無によってばらつきがありますが、概ね千円前後から千数百円が自己負担の費用として必要になります。
また、紹介された大病院で治療をして体調がよくなり、もう大病院での治療の必要がなくなった場合、大病院から元の診療所へ紹介されます。これを逆紹介というのですが、その際にも診療情報提供料が請求されることになります。
最後に
診療情報提供料がかかっても、医師間で医療情報が共有されるので重複して検査を受ける必要もなく、医療を適切に受けるために、医療体制をよく理解し、うまく病院にかかりたいものです。
なお、費用についてわかりづらい場合や不安がある時は、あらかじめ受付や病院の担当課などできいてみると良いでしょう。
この記事を書いた専門家
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岩橋 栄子
ファイナンシャルプランナー 岩橋 栄子
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- 得意分野
- 高齢者福祉・障害者福祉、もめない相続、現物件は賃貸か売却か、優雅な老後を海外で暮らす