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FPの回答

  • 舘野光広(FP事務所ブレイン・トータル・プランナー)

    埼玉県

    2022.05.12

ゆーさん様

ご質問ありがとうございます。
FP事務所ブレイン・トータル・プランナーの舘野です。

まず、合算年収が130万円を超えますと、社会保険の扶養から外れることになります。
また、2事業所それぞれが健康保険厚生年金適応事業所で、且つ健康保険厚生年金保険に加入する労働条件であれば、2事業所で社会保険に加入する義務が発生します。
つまり、2社で社会保険料を支払うことになりますが、ご質問に記載されているような労働条件であれば、2社共に社会保険に加入する必要はないでしょう。

但し、夫の社会保険の扶養から外れということは、国民健康保険、国民年金に加入することになりますから、月額の負担が増加するとお考え願います。

続いて、配偶者特別控除ですが、予測年収から速算表に基づき算出しますと11万円という結果になります。

最後に、一番貯蓄が増える働き方ですが、社会保険の負担額を130万円にプラスして、それ以上の収入であれば収入が増えるごとに貯蓄が増加するとお考え願います(余裕が増える)。
更に、厚生年金に加入することで、企業が折半で保険料を負担してくれますので、将来の年金受給時にパワーカップル(共稼ぎ)として年金受給額が増額されますので、老後資金も安定しますね。

詳細なご相談が必要であれば、メッセージボードを使用されて追加質問を頂ければ対応させて頂きます。

良い一日をお過ごしください。


早速の回答ありがとうございます!

ということは、旦那さんの扶養に入りつつ、どちらか一方の事業所で130万円以上働いて私も社会保険に加入する。
そして、社会保険の負担額にプラスした収入を得るとその分貯蓄に回す余裕ができる。なおかつ特別配偶者手当も受給できる、と理解してよろしいでしょうか?


大変アホな質問で申し訳ございません。
厚生年金と社会保険は別物でしょうか…?


また、掛け持ちということで、住民税や所得税などは2事業所を合算した収入で計算された税金が落とされるのでしょうか?

2022.05.12


返信ありがとうございます。

夫の配偶者控除とゆーさん様に所得税がかからないボーダーラインはご存じのように103万円です。
但し、配偶者特別控除は扶養に入りながら働くパートの場合は、年収150万円までは夫などの配偶者の税制上の優遇は変わりません。

従って、社会保険の扶養から外れるのであれば、配偶者特別控除は気にせずに収入を増やした方が貯蓄は増加するでしょう。
なぜならば、配偶者特別控除はその名のとおり控除ですから、夫の所得から控除され税額を計算するだけですから、全額が受給できるわけではありません。
つまり、11万円の配偶者特別控除が認められれば、夫の所得税率が10%の場合には11万円×10%=11000円の所得税を減らす効果があるという事です(住民税は除く)

また、社会保険は上記に記載しましたが、加入出来る条件がございますから、その条件に満たなければダブルの所得が180万円であっても加入は出来ないことになります。
そのように考えれば、2社の内1社で社会保険に加入し、残りの1社は条件外であれば2社からの社会保険料を負担する必要がなくなります。
国民健康保険と国民年金の負担は加入者が全額になりますから、家計負担も重く且つ厚生年金の将来恩恵も無いという事になります。

さて、疑問に思われている社会保険には①健康保険と②厚生年金③介護保険が含まれますから同じものという解釈でよろしいと思います。
恐らく混同されているとすると、総称である社会+「保険」という言葉が原因ではないでしょうか。ご理解いただけたでしょうか。

最後の質問にお応えします。

2事業所で所得(所得額にもよる)がある場合には、合算した所得で計算された所得税と住民税を納税することになります。
しかし、いわゆる給与所得であれば、ある程度の企業であれば、所得税は源泉徴収されますから、給与から差し引かれます。それぞれの源泉徴収を合算してどちらかの事業所で年末調整してくれれば納税(還付もある)は完了します。
また、住民税は所得税が確定したデータがお住まいの自治体に送られ住民税が計算され、5月に通知された後に給与から引かれるか個人で納税することになります。

他の方法としては、翌年の確定申告時期に個人で申告をし、所得税を納税し住民税は上記と同様に個人で納税することになります。
但し、源泉徴収されていたとしても、他の控除や追加所得がある場合には、個人で確定申告をする必要があります(例:ふるさと納税や配当所得、医療費控除等)

このような回答でお役にたてたでしょうか。
「出を制して入りをはかる」という言葉もあるとおり、収入が増えれば支出以外の余裕額は貯蓄に回せますし、企業の力を借りれば社会保障費としての年金額も増加するので、一石二鳥とお考え下さい。

良い一日をお過ごしください。

FP.JP公認FP 舘野光広 (一級FP技能士、CFP)

2022.05.12



とても分かりやすいです!
詳しく説明して下さり、ありがとうございます!

基本的な疑問にも親切に答えて下さり、
本当に助かります!

一つだけ教えて欲しいのですが、

「11万円の配偶者特別控除が認められれば、夫の所得税率が10%の場合には11万円×10%=11000円の所得税を減らす効果があるという事」

が、分かりません!

単純に年間11万円の控除が受けられるものだと思っておりましたm(_ _)m

また、旦那さんの会社に扶養に入れてもらうには手続きがいると思いますが、私が事業所で社会保険に入った場合も申し出はいるのでしょうか?
配偶者特別控除は201万(2事業所を合算した年収)までかと思いますが、それを超えると完全に扶養から外れることになり、旦那さんの会社には特に申し出は必要ないでしょうか?

今までパートで働かれている方はだいたい旦那さんの扶養に入っているイメージなので、このように勉強していくと、パートでも扶養から外れられるんだなぁと思いました。

出を制して入りをはかる…。
為になります!

2022.05.12


おはようございます。

FP事務所ブレイン・トータル・プランナーの舘野です。

疑問に思われている「配偶者特別控除」ですが、控除は差し引くことが出来るという意味ですから、配偶者特別控除もゆーさん様の収入に合わせて、夫(扶養者)の所得からゆーさん様(被扶養者)を扶養するために必要な経費(配偶者特別控除)を収入から差し引くことと同じ意味です。

つまり、税金の計算をする上での所得が減少しますから、その所得から算出される税額が減少することに繋がります。従いまして、11万円の控除を受けられるという意味では、夫の収入から色々控除と11万円の控除(今回仮に判断した配偶者特別控除)を差し引いた結果(所得と言います)に税率(今回は仮に10%の税率としています)を掛けて、税額を算出することになります。

既にお解りのように、控除された金額は所得税額に影響しますから、「11万円の配偶者特別控除が認められれば、夫の所得税率が10%の場合には11万円×10%=11000円の所得税を減らす効果があるという事」という表現としました。

余談ですが、控除には①所得控除と②税額控除があり、所得控除は上記のとおりですが、②税額控除は算出された税額に対して直接控除されますから、大幅に納税額を減らすことが出来ます(住宅ローン控除、配当控除等)更に住民税の減額になるケースもあります。

一概に「節税」と言って皆さんからたくさんのご質問をお受けしますが、正しい「控除」を知ることによって、申請することによるメリットは多く、結果として納税額を減少させることが出来ますから、結果として節税に繋がるという事ですね。覚えておけばメリットがたくさんあります。

続いて、夫(扶養者)の勤務先への対応ですが、ゆーさん様(被扶養者)が社会保険の扶養から外れる場合には、夫の会社の健康保険担当者に「健康保険被扶養者異動届」と健康保険証を提出しなければなりません。扶養から外れる手続きは、130万円を超えた日など事実発生から5日以内に被保険者が事業主を経由して行う必要があります。もし、申請せずに健康保険を使用した場合には、後日保険適用金額の返金を求められることもありますからご注意願います。

また、税法上の扶養を外れる際は、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載されている扶養家族の名前を消します。
年末調整で手続きを行うこともできますが、扶養から外れる見通しとなった時点で勤務先に申し出ることによって申請忘れを回避出来ます。申請をしない限り、会社としては年末調整を登録のままで実施してしまいますから、翌年に夫が確定申告の手続きをしなければならなくなります。

最後に。

現在は、共稼ぎの世帯は増加しています。女性の社会進出が促進された結果ですが、世帯収入(夫婦合算収入)が増加すすれば、住宅ローンを借り入れる時にも借入額を増やすことも出来ますから希望のエリアで希望の物件を確保することも可能となります。勿論、その後のキャッシュフローは働く年齢やお子様の教育資金を想定して把握しておかなければなりませんが、人生で最大の買い物をするときの判断材料として、購入後の憂いを残さないこととなるとも言えるでしょう。

人生100年計画ですから、御自身でライフプランをシミュレーションされて、一生に必要な資金を把握されてみてはいかがでしょうか。

もし、プロにお任せしたいと思われましたら、ご用命ください。遠方でも問題なく対応可能です。

それでは、良い一日をお過ごしください。

FP事務所ブレイン・トータル・プランナー
代表 舘野光広



2022.05.13



丁寧に詳しく答えて下さりありがとうございました!

最後に確認なのですが、
10%の所得税率をかけて出た11000円は、月々のことですか?
そもそも配偶者特別控除早見表の38万なども、年間なのか月間なのか分かりません…。

扶養の手続きの説明ありがとうございます!
しかし、私は今の時点では旦那の会社の扶養には入っておりませんので、これから私が201万以上パートで稼げる事業所に就職した場合、配偶者特別控除は対象外となるので、特に何も申し出は必要ないですよね?受けられる控除がないですもんね?

2022.05.13


仮に計算した11000円は年間です。早見表も年間記載です。
簡単に申し上げれば、所得は1月1日から12月31までの1年間で計算され税額が確定します。従って、計算の期間は年間となります。
但し、会社で引かれる源泉徴収は月額です。おおよそで計算して最終に12月末時点での年間税額を確定させるために年末調整をして正しい税額を納めるか、月々の総額が多い場合には還付処理されます。年末調整で間に合わなかった場合には、個人で確定申告をする必要があります。

配偶者特別控除に該当しなければ、何もする必要はありません。そのとおりです。

それでは、良いお勤め先を見つけられると良いですね。

FP事務所ブレイン・トータル・プランナー
代表 舘野光広

2022.05.13


なるほど!

最後にひとつ、なぜFPさんは相談を無料でしてくださるのでしょうか?(>_<)
以前マンションを購入する際にお話した方もそうでした!

この度この掲示板に出会えてよかったです!
また分からないことがあれば質問させていただきます!
ありがとうございました!

2022.05.13


ゆーさん様

ご理解いただいたようで安心しました。

最後のご質問に回答しますね。

あくまでも私個人の意見です。

全てのFPが無料相談に応じているわけではありませんが、御相談の入口では無料としているFPは多いですね。
特に、企業に所属しているFPや各企業と提携しているFPは、その商品を販売することを目的としていますので、まずは利益は後にして、御相談者からの信頼を得ることを優先させます。
例えば、月間100件の御相談をお受けして、利益に直結する御相談者は10%にも至りませんし、サービスとして相談対応している企業も多く存在します。従いまして、件数をこなすためにも、入口の段階では無料としているFPが多いのが実状ではないでしょうか。

私のようなFP事務所を開設して、独立しているFPはどちらにも専属していませんから、何かを販売しなければならないという義務がありません。
つまり、生活改善のためにより深くご相談を受ける時や、プロとしてのライフプランを作成する、投資のアドバイス(将来利益に貢献)、住宅購入の一括支援(失敗しない購入)など、ご依頼者が安心できるようにサポートする時には正規の料金を頂いています。
また、執筆することで原稿料を頂くことも多いのですが、御相談の数がご依頼原稿の執筆に相当役に立っていることも事実です。

勿論、相談の実績を重ねれば実力が身に付きますから、どのような案件でも回答する能力が身に付き、資格だけではなく本当のファイナンシャルプランナーの立ち位置をめざしている方も多いでしょう。要するに「プロと呼ばれるためには実力と実績が必要」とも言えますね。

失礼とは思いますが、私としては今回の御相談の内容では、有料でご相談を受ける程度ではなく(FPにもよりますが)、このサイトに登録している以上無料で対応出来るレベルとして回答させて頂きました。更に回答することで御質問者から得られる気づきも多いものですよ。
私は、皆さんが当然に知っていると思えることが、実は誤りであると気づいた時には、丁寧に丁寧に回答することで理解してもらえれば、それも相談能力の向上に繋がります。

他にも専属回答者として企業からご依頼をいただき、報酬を頂きながら多数回答していますが、あるサイトでは年間で約1100件ほど(一件あたり1000文字として総字数にすれば110万文字を越えます)の回答実績がありますし、またFP協会での無料相談会などの相談担当としては、実際に面談する相談もボランティア活動を行っています。

ゆーさん様が対価を支払っても相談やサポートを受けたいと思われた時には、是非ご用命いただければ幸いです。
それまでは、メール対応の御相談では無料でサポートさせて頂きますので、何か問題や疑問がありましたら本サイトにお立ち寄りくださいね。

経験上、問題や疑問の90%は解決することが可能です。
なぜならば、その本質を整理し把握すれば(モヤモヤが晴れる)、ほぼ解決に導くことが可能になるからです。

但し、残りの10%は課題となって、長期に対策と対応が必要となりますから、この段階からプロとしての領域での対応となります。

それでは、良い週末をお過ごしください。

FP事務所ブレイン・トータル・プランナー
代表 舘野光広



2022.05.14


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