FPの回答へコメント
FPの回答
-
岩橋栄子(ファイナンシャルプランナー 岩橋 栄子)
東京都2010.12.11
はじめまして、ファイナンシャルプランナーの岩橋と申します。
ご相談は、マンション購入が前提で、老後の生活資金等を考慮して現物件は売却するか賃貸に出すかということと、住宅ローンの現実的な借入額と年数ですね。
売却か賃貸に関し、それぞれの資金負担、ローン完済後の保有資産を比較してみましょう。
① 現物件は引き続き保有して14万円の家賃を得る一方、住宅ローンを利用してマンション購入するケース。
物件価格は4000万円で、諸経費は130万円程度、それに引っ越し費用も必要なので、追加費用は、物件価格の1割の400万円と見積もると、必要資金は4400万円となります。貯蓄額1600万円のうち800万円を取り崩して頭金に充て、3600万円を借入ます。住宅資産はマンション2戸保有。
② 現物件は1800万円と仮定して売却し、代金全額を新物件の頭金にあてるケース。
貯蓄からの取り崩し800万円と合わせ、頭金は2600万円となり、借入額は1800万円で済みます。住宅資産はマンション1戸保有。
ローン完済後の金融資産としては、両ケースとも従来の貯蓄、800万円(頭金を貯蓄から取り崩し後)と20年間の貯蓄ということになりますが、賃貸マンションの空き室リスクや賃料低下リスクとローン返済額を比較検討する必要があります。
どのケースが望ましいかは、老後の資金を臨機応変に対応できる金融資産で保有するか、不動産で保有するかにあるのではないでしょうか。不測の事態に備える事を考えると、貯蓄の方が安全かつ安心と考えます。
次に、返済可能額ですが、一般的に返済負担率は年収の20%~25%に抑えるのが望ましいとされています。
返済期間短縮希望のようですが、繰り上げ返済後も1年間は生活できる程度のお金は手元に残したいですね。また、繰り上げ返済したために、通算の返済期間が10年未満となってしまった場合は、それまで受けていた住宅ローン控除が以後受けられなくなることに注意が必要です。
また、元利均等返済は元金均等返済に比較して、元金返済スピードが遅い分、支払い利息は多くなり不利です。自己資金に余裕があって、収入に比べて借入金が少額ですむのであれば、元金均等返済を利用すると良いでしょう。
以上ご参考になれば幸いです。
ご相談は、マンション購入が前提で、老後の生活資金等を考慮して現物件は売却するか賃貸に出すかということと、住宅ローンの現実的な借入額と年数ですね。
売却か賃貸に関し、それぞれの資金負担、ローン完済後の保有資産を比較してみましょう。
① 現物件は引き続き保有して14万円の家賃を得る一方、住宅ローンを利用してマンション購入するケース。
物件価格は4000万円で、諸経費は130万円程度、それに引っ越し費用も必要なので、追加費用は、物件価格の1割の400万円と見積もると、必要資金は4400万円となります。貯蓄額1600万円のうち800万円を取り崩して頭金に充て、3600万円を借入ます。住宅資産はマンション2戸保有。
② 現物件は1800万円と仮定して売却し、代金全額を新物件の頭金にあてるケース。
貯蓄からの取り崩し800万円と合わせ、頭金は2600万円となり、借入額は1800万円で済みます。住宅資産はマンション1戸保有。
ローン完済後の金融資産としては、両ケースとも従来の貯蓄、800万円(頭金を貯蓄から取り崩し後)と20年間の貯蓄ということになりますが、賃貸マンションの空き室リスクや賃料低下リスクとローン返済額を比較検討する必要があります。
どのケースが望ましいかは、老後の資金を臨機応変に対応できる金融資産で保有するか、不動産で保有するかにあるのではないでしょうか。不測の事態に備える事を考えると、貯蓄の方が安全かつ安心と考えます。
次に、返済可能額ですが、一般的に返済負担率は年収の20%~25%に抑えるのが望ましいとされています。
返済期間短縮希望のようですが、繰り上げ返済後も1年間は生活できる程度のお金は手元に残したいですね。また、繰り上げ返済したために、通算の返済期間が10年未満となってしまった場合は、それまで受けていた住宅ローン控除が以後受けられなくなることに注意が必要です。
また、元利均等返済は元金均等返済に比較して、元金返済スピードが遅い分、支払い利息は多くなり不利です。自己資金に余裕があって、収入に比べて借入金が少額ですむのであれば、元金均等返済を利用すると良いでしょう。
以上ご参考になれば幸いです。
2010.12.11
+ 全文を見る
返答を書く
回答の内容に質問者から返答を書く事ができます。
お礼や、追加の質問を書きましょう。
売却の場合には、現在のローン残額と売却価格の差額も考慮する必要があり、金融資産はさらに減少しますので、どのような形で老後の資産を持つことが望ましいかしっかり考える必要があることが分かりました。
やはり、いわゆる貯蓄の形での資産の方がいざというときの流動性は高いですよね。不動産は余裕資金の運用の領域なのでしょうか?いずれにしてもローンという負債をどのように位置づけるかよく考えてみたいと思います。