繰り上げ返済のデメリット

はるの(神奈川県)

解決済み 2012年10月27日

住宅ローンの繰り上げ返済(デメリット)に関して相談させて下さい。

40代会社員
専業主婦の妻と二人の男子小学生の家庭。
毎月 15万を預金。住宅ローン8万程度

2012/12/26 時点でローン残額約700万
2014/12/26 まで固定金利2.2%、
それ以降の金利を仮に3.4% としたときに
2021年の返済完了までの利子の合計が約90万

1,000万程度の貯蓄は有るのですが、一部、或いは全部を
繰り上げ返済に当てるべきでしょうか?
不安に感じる所は、繰り上げ返済をしてしまった後に、
数年後に私の身に何かあった場合に、この返済が単に
財産を減らすことにしかならない様に思われる点です。


700万の返済に 90万の利子を払う事を考えた場合に、
この利子より小さい金額で、700万程度の保障が得られる
保険があれば、私の身に何か有った場合にも財産の目減りは
押さえられるように思いますが、考え方が正しいかどうか。
またそのような保険があるかどうか。


アドバイス頂けますでしょうか?

No.856

回答 4件

森 一夫 ファイナンシャルプランナー
所属:Toolbox
エリア: 千葉県 柏市

こんばんは、はるのさん。
Toolboxの森といいます。

ご相談の件、以下のようなことが考えられます。


考え方1.月収の半年分を残して、繰上げ返済に充てる。

考え方2.住宅ローンの残高700万円を金利の低いものに借り替える。
     変動金利なら1%切っているのもあります。変動金利のリス
     クはありますが、貯蓄が残金より多いので問題ないでしょう。

考え方3.90万円払うなら700万以上の保険に入ることはできますので
     保険加入を考える。

考え方4.年々保障額が減って行く保険に加入する。一般的な生命保険
     よりも保険料が安い。例えばご主人の亡くなった後のご家族の
     生活費を算出し、毎月その費用を払ってくれると言う保険が
     あります。


詳細のお尋ねは以下のURLにあるメッセージボードをご利用ください。
http://fp-consult.jp/map/detail/id/844/

当社ではアフラックの保険を扱っていますので、保険について詳細に
ご説明できます。
考え方5
預金連動型のローン
預金と住宅ローン残高の差に金利がかかるもの。
預金が現在1000万円
ローン残高が700万円
であれば、金利なしで元本のみの返済になります。金利は多少高めです。
預金を取り崩しローン残高のほうが多くなれば、差額に金利がかかります。

2012.10.29


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金森  徹也 ファイナンシャルプランナー
所属:アルカディアFP事務所
エリア: 北海道 札幌市

初めまして 住宅ローンアドバイザー資格を持つFP事務所です。

いろいろ方法はありますが、私のお勧めは
全額繰上げ返済。
所得補償保険に加入。

財産の目減りというのは、厳密にはローンの金融機関の所有からあなたの所有になります。
手持ちの現金が減るだけです。

>700万の返済に 90万の利子を払う事を考えた場合に、
>この利子より小さい金額で、700万程度の保障が得られる
>保険があれば、私の身に何か有った場合にも財産の目減りは
>押さえられるように思いますが、考え方が正しいかどうか。
>またそのような保険があるかどうか。

少なくとも死亡保障と所得補償に加入することは余裕でできます。
9年間ということは年間9万円分の保険料です。

これを機会に「命」と「生活」を守れる保険相談で相談をお勧めします。

「地震・津波」で家が全損した場合の補償は十分でしょうか?

がんに罹り、「分子標的薬」の治療でずっと通院治療が続いた場合は大丈夫でしょうか?

それらのバランスを取ることが重要だと考えます。

参考になれば幸いです。
保険のバランスの取り方として、
合理的に無駄を少なくすれば、今より保険の無駄を減らせる場合が多いです。

がん保険も所得補償保険も選び方で大きく変わります。

場合によっては何百万円を合理化できます。

さらに老後の資産形成も可能になってきます。

良いFPを探してください。

2012.10.28


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中村  諭 ファイナンシャルプランナー
所属:住宅ローンソムリエ(R)
エリア: 千葉県 市川市

はるの様
はじめまして。

住宅ローンのセカンドオピニオン『住宅ローンソムリエ(R)』代表の中村諭と申します。
宜しくお願いいたします。


私なら、いつでも返済できるだけの預貯金があり、
ローン額も多くなく、残り期間も10年未満と短いので、
金利の低い、変動金利の住宅ローンを最優先して考えます。

そこで、現在借りている銀行に「変動金利に変更できないか?」聞いて見て下さい。
(固定期間中は基本的には変更が難しいのですが)
金利が抑えられれば、支払い利息も大幅に減りますよね。


もっと金利の低い銀行への「借換え」も候補のひとつではありますが、
はるの様の場合、費用がかさみ、借換えメリットが無いと思います。


また、『住宅ローンの繰上げ返済のデメリット』については、
以前にコラムにまとめましたので、後ほど、補足致します。




以上ご参考になれば幸いです。
もっと聞いてみたい場合には、下記HPよりお問い合わせ下さい。


~ 平成22年に『住宅ローンの専門家』というサービスが今までに無い新しいビジネスモデルとの評価を受け
千葉県(森田健作知事)から経営革新計画の承認を受けたFP事務所 ~

『住宅ローンソムリエ®』(有)信共の登録商標です
 代表取締役 中村 諭 ファイナンシャルプランナー[CFP認定者]

HPは住宅ローンのソムリエで検索!

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~お得情報~
弊社経由で住宅ローン申込み → 変動金利(0.775%)実績
※提携金融機関に限ります 【この金利は“借換え”でも使えます】
※2012年10月時点の情報です
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【以前に書いたコラムです】


お客様から「住宅ローンの繰上げ返済のメリット・デメリット」について教えて欲しいとの、希望がありましたので、まとめてみました。





住宅ローンの繰上げ返済とは、本当は月々の返済は10万円でいいのに、ある時に300万円などまとめて返済することを言います。また、住宅ローンの繰上げ返済をしようと思うと、基本的には銀行の事務手数料が必要ですが、そこは主題ではないので、今回は無視してお話します。



まず、繰上げ返済の方法としては2通りあります。





『期間短縮型』と『返済額軽減型』





一般的に知られているのは『期間短縮型』です。

この『期間短縮型』とは、読んで字のとおり、まとまった資金を銀行に入れることで、借入れ期間を短縮(前倒し)できる返済方法です。





もうひとつの『返済額軽減型』とは、借入れ期間はそのまま変更せずに、毎月の返済額を下げる方法です。





それでは、具体例をいくつか見て戴いて、メリット・デメリットを考えてみます。



① 住宅購入から3年後に『期間短縮型』で繰上げ返済

② 住宅購入から3年後に『返済額軽減型』で繰上げ返済

③ 住宅購入から5年後に『期間短縮型』で繰上げ返済

④ 住宅購入から5年後に『返済額軽減型』で繰上げ返済



~前提:どれも借入れ状況は次のとおりとする~

・借入額(3500万円) ・金利(3.0%) ・借入期間(35年) ・繰上げ返済資金(300万円)





この4パターンの効果を比較してみます。



利息削減額

短縮できた期間

減額できた毎月返済額



428万4868円

54か月

0円/月



166万5702円

0か月

1万2182円/月



388万3943円

51か月

0円/月



154万8537円

0か月

1万2670円/月



ここから分かるメリットは、繰上げ返済をする事で将来支払うハズだった利息を大きく減らすことができる点ですね。住宅ローン契約者の多くは35年ローンを組んでいます。しかも契約時年齢が35歳前後の方が多くいらっしゃいますので、この方たちは、繰上げ返済をしないと、定年退職後もローン返済が続いてしまいます。そこで、繰上げ返済をして10年程度は借入れ期間を短くしたいと考えています。

つまり、利息削減効果が高く、返済期間が前倒しできる『期間短縮型』を選択する方がほとんどだと思います。




例えば、住宅購入から10年経過すると、住宅ローン返済金利が上がる方がいらっしゃいます。

この時に「金利が上がったタイミングで繰上げ返済をするのが得ですか?」と質問される方がいます(稀にFPにも同様に考えている人がいます)が、繰上げ返済を効果的に行いたいのなら『1日でも早く』『1円でも多く』が基本ですので、「金利が上がってから~」と言うのは完全に間違いです。覚えておいて下さいね。

(念のために、更に続けますが、繰上げ返済を300万円等ではなく、全額返済する事を想定してみて下さい。今すぐに全額返済するのと、金利が上がってから返済するのでは、どちらが得ですか?)



このように書くと、『返済額軽減型』の繰上げ返済にメリットは無いように思われるかもしれませんが、そうでもありません。例えば「お子様の教育費負担が大きくなってきた」「金利が上がって、毎月の返済額が増えてしまった」など、家計管理上、月々の支出(固定費ともいいます)を抑えたい場合には、この『返済額軽減型』の繰上げ返済は効果を発揮します。





以上が、メリット面です。

メリットばかりに注目されて繰上げ返済にはデメリットが無いように感じますが、やはりメリットがあればデメリットもあります。では、次にデメリット面を見てみます。





【資金繰り】

繰上げ返済をすると、確実に、目の前の現金(貯金)が無くなります。

繰上げ返済のメリットばかりを追求した結果、「子どもの学費負担が多くのしかかる時期」や「事故や病気で長期入院が必要になった緊急時」に“貯金が無い”なんて事にならないように注意が必要です。



【団体信用生命保険】

良い話ではありませんが、住宅ローンには団体信用生命保険という生命保険が付いています。

つまり、ローン契約をしているお父さんが死亡したときには、住宅ローンの残高が500万円であろうと、3000万円であろうと“ローン残高に関係なく”すべて保険で支払われます。

そう、住宅ローンは無くなります。

もしお父さんがローンを早く返すために、無理して働いていたとしたらどうでしょう?「一家団欒の時間を削った結果」に意味があったのだろうか?という事も考えておきたいデメリットです。



【住宅ローン特別控除】

繰上げ返済の結果、借入れ期間が短くなり、完済するまでの返済回数が120回を下回る程短縮してしまったら、住宅ローン特別控除はその年から受けられなくなります。

例えば、当初20年でローンを組んだが、繰上げ返済を何回か繰り返した結果「10年1か月分、期間を短縮できた」というケースが当てはまります。(ローン返済は119カ月で終了)こんなときは『返済額軽減型』の繰上げ返済を検討しましょう。



【低金利】

現在の住宅ローン金利はとても低く、年利0.775%で借りている人もいます。

このとても低い金利で借りているローン。

例えば、住宅ローン特別控除を受けている方は、年末ローン残高の1.0%相当分の税金が戻ってきます。(諸条件はあります)

さて、「支払うローンは0.775%、もらう税金は1.0%」繰上げ返済はお得でしょうか?

(住宅ローンの繰上げ返済はせずに、投資に廻す方もいらっしゃいます。)



【税金の問題】

マイホームを売却して「損失」が出たときに、『住宅ローンが残っている』&『そのローン額よりも売却した金額が低い』ときは、確定申告をすることで税金が戻ってくる場合があります。

しかも、その税金が戻ってくる期間は、売却したその年だけでなく最長で4年間使えます。

繰上げ返済をした結果、ローン残高がマイホームの売却額を1円でも下まわっていたら、この制度は使え無くなってしまいますので、これから家を売る予定があれば、繰上げ返済は良く考える必要があります。



【期限の利益】

少し難しいので、読み飛ばしても構いません。

期限の利益とは、「期間の利益」と読みかえてもいいと思うのですが、例えば住宅ローンを期間35年で契約します。この契約した35年間が、自分が銀行と契約して獲得した「期間(時間)」ですね。言い換えると、毎月金利を支払う事で、35年分の「時間」を手にしたとも言えるのです。



つまり35年間という「期間(時間)」の権利を持っている訳です。

これを『期限の利益』と言います。



繰上げ返済を『期間短縮型』で行うと、その権利を一部放棄する事になるのです。

会社を経営している人は、良く分かると思うのですが、期限の利益が無くなるという事(期限の利益の喪失)は、実はとっても怖い事だったりします。





メリット・デメリット共にありますが、最終は個々人の価値観で決まります。

私は、ローン残高500万円(預金0円)よりも、ローン残高2000万円(預金1500万円)の方が安心と考えます。今回、質問されて勉強した事を参考に、是非たくさん悩んで、最終判断をして下さい。

2012.10.29


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伊勢谷 ファイナンシャルプランナー
所属:株式会社 VLIP

はるのさん、はじめまして。

さいたま新都心のFP会社、株式会社VLIPの加藤と申します。

はるのさんのローン残高と貯蓄残高から判断すると、

繰上げ返済をするか否かは、下記の①と②の天秤だと思います。

①の運用利回りがローン金利より、下回っているのであれば、

全額繰り上げ返済を行い完済し、保険の見直しを行うことお勧めします。

①1,000万程度の貯蓄は、どの程度の運用利回りとなっているか

②返済中のローン金利が固定金利2.2%で2015年以降の金利が仮に3.4% に上昇する

ご不明な点等ありましたら、ぜひ、ご相談下さい。お待ちしています。
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